黒い城 [旅]
戦に耐え、長い風雪に耐え、真っ青な空に聳える黒い城。
無骨なまでのその黒さは、まさに質実剛健を現実化している。
僕は感動のあまり声を発することもできず、思わずただ息の飲んだ。
城の堂々とした姿はもちろんのこと、石垣の迫力、木造建築の緻密さなど、
すべてが完璧すぎる!
熊本城はまさに要塞のようであり、
城にたどり着くまでにもいろいろなトラップが仕掛けられているのだが、
西大手門の手前にある堀は、今となっては穏やかそのもの。
整然と整えられた緑と、芝生と水のコラボレーションが、
燃え上がった心を穏やかに冷ましてくれる。
ここは、阿蘇の大自然を感じることができるスポットでもあるのだ。
ちなみに、西大手門から眺めると、熊本城特有の三つの天守をもれなく見ることができます。
いくつかのトラップをすり抜けて、本丸へ…。
本丸の急な階段を何段も何段も上ると、ようやく天守閣へ…。
そこでは、こんな風景が広がっていた。雄大な阿蘇の山々がこの城を静かに見守っている。
まるで天然の城壁のようだ。
人為の部分は、城の中に木造模型が展示されているので、
その精巧さと人知の技を垣間見ることができる。
これも相当に凄かった。思わず、しばらく立ち止まって見とれてしまった。
実は、熊本城に初めて訪れて、一番感動したのがこの宇土櫓(うとやぐら)。
熊本城の第三の天守とも呼ばれている。
ほとんどが当時のまま残されていて、荒々しく黒光りした床を踏みしめるたびに、
目の前に当時の様子が浮かんでくるようだった。
ここは単なる熊本城のミニチュア版ではない。
まさにこここそが、歴史の生き証人なのだ。
重要文化財でありながら、惜しげもなく内部公開されていて嬉しい…。
熊本城の天守閣に登るだけで疲れてしまってここを通り過ぎる人も多いと思うんだけど、
ぜひここには立ち寄ってもらいたいな…と思った。
そして、ここから眺める熊本城が、これまた絶品なのだ。
初めて熊本にやって来て、初めて熊本城を目の当たりに体感した。
城好きの人たちが、この城を一位に挙げる気持ちに納得した。
熊本城は、単なる観光地のアトラクションには決して成り下がってはおらず、
いまだに武士の戦う城であり続けている。
だからこそ、人々は強く惹かれるに違いない。
そして、僕もまた確実にその一人である。
「tochi」さん、いつもniceをありがとうござます。
ようやくコメントをすべて書き終えました…(笑)。
書こう書こうと思っていながら、ようやく重い腰を上げ、
何とかここまで追いつきました。
今年のうちにやり終えられてよかった。 (^^)v
姫路城のそうですが、熊本城も相当に凄いです。
「白と黒」の城を両方見てこそ、
そのどちらの凄さも堪能できるって気がしました。
次は、松本城と彦根城の国宝コンピを制覇したいです…。
by コダテタカユキ (2015-12-25 21:37)