鬼の一杯

かつて、ラーメンの鬼と呼ばれた人物がいました。

一杯のラーメンに魂を注ぎ込んだ佐野実氏です。

今回はそんな鬼の残した一杯について、ブログりたいと思います。

美しく透き通ったスープは、黄金色です。

具材も品良く並んでいます。

これは「支那そばや本店」の限定品の鮭だしらぁ麺です。

場所はJR戸塚駅のそばにあります。

こちらの店には、王道の醤油と塩、

そして限定鮭だしの三種がありますが、

全部食した結果、個人的にはこの鮭だしらぁ麺が一押しです。

一言で言ってしまうと、鮭節を使った醤油らぁ麺というと、

全体像はイメージし易いと思います。

どのらぁ麺も上品に仕上がっていますが、この鮭だしらぁ麺は、

鮭節を使った鮭独特の香りと燻された香ばしさが何とも素晴らしい…。

醤油も鮭を邪魔せずに、鮭も主張しすぎていない。

優しい繊細な味です。

この優しい繊細さの中にこそ微妙なそれぞれの具材の表情が浮びます。

しかし、それでいてしっかりと鮭なのです。

「さりげなくも鮭がしっかり主張している」そんな逸品です。

このスープを生み出したのは、「スゴいっ！」と、うなりました。

上品な優しいスープですが、旨味もコクも深みもバッチリです。

このスープの旨さがあってこそ、麺も際立ちます。

さすがの自家製麺なので、しっかりと小麦粉の良さを感じられます。

個人的に形状はちぢれ麺が好きなのですが、

こちらはストレート麺なので喉ごしが心地よいです。

 
具材で注目したいのは、メンマです。

チャーシューはもちろん美味しい煮豚ですし、

小松菜のシャキシャキ感も箸休めにはぴったりなのですが、

メンマの素晴らしさに驚きました。
心地よい穂先の柔らかさとクニュッとした感触。

食べ応えもありました。

ちなみに今回は、チャーシューご飯まで頼んじゃいました。

きざみチャーシューとご飯で旨くないわけがない（笑）。

安定の美味しさとボリュームで、お腹も大満足でした！

 

おそらく今後もこちらのお店で注文する際は、

鮭だしらぁ麺にすると思います。

なぜなら、ここでしか食せない至極の一杯だからです。

一杯のらぁ麺を通して、
先人の志は後に残される者へと受け継がれ、

しっかりと今も守られています。

そして、訪れた人々の味の記憶として留まり続けるのです。